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唯吾分享推理要在晚餐后07日文字幕,台词

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(早苗)美紀? 
[TEL] 
どうしよう。 
(早苗の悲鳴) 
(麗子の腰の鳴る音)
(麗子)は。 
(影山)お嬢さま どうされました。
くの字になっておりますが。 
腰 今 腰がグキッて。 
(影山)失礼いたします。 
(影山)お嬢さま これは世にいう
ぎっくり腰でございます。 
ぎっくり腰? 
まさか こんな うら若き美女が 
ぎっくり腰なんか
なるはずがないわ。 
残念ながら お嬢さま
20代であろうとも 
ぎっくり腰は 突如として
襲ってくるものでございます。 
ましてや
美女であろうが なかろうが 
まったく関係ございません。 
は。 
<私は大財閥 宝生グループの総帥
宝生 清太郎の一人娘 宝生 麗子> 
<普段は
財閥令嬢だという正体を隠し 
刑事として
現場を走り回っている私も> 
<ぎっくり腰には勝てない> 
はい あんでございます。 
あん。 
<今日は
回復に専念するしかないか> 
(せき)
あっ。 
(風祭)そうか
ゆっくり休んでくれたまえ。 
しかし残念だったね 宝生君
事件だよ。 
それにね
今日は 警視庁 広報課から 
密着取材が入っていてね。 
君が戻る前に
解決してしまうかもしれないが 
フッ 恨まないでくれよ。 
[TEL]はあ。
グンナイツ。 
(宗森)はい。
(宗森・江尻)完成。 
んっ。 
じゃ
次 事件現場いってみようか? 
大丈夫かしら 警部だけで。 
そう心配なさらずとも
平気でございますよ。 
風祭警部は 時にミラクルなお力を発揮されるお方ですから。 
そうかしら。 
野崎 伸一議員が
殺害された事件では 
警部のファインプレーが
事件解決に大いに役立ちました。 
漫画家 江崎 建夫の事件では 
最初から
犯人をずばり当てておりました。 
そう言われれば そうね。 
あのお方の直観力とドタ勘は
侮れません。 
ただ 少しだけ
残念な方というだけでございます。 
う やっぱり心配だわ。 
あなた
いつもみたいに現場に行って 
捜査の様子を見てきてよ。
ご安心ください 
すでに手は打ってあります。 
[TV]はい はい はい はい はい 
ここが事件現場かね。 
ちょっと 何よ これ。 
お嬢さまに
捜査状況をご覧いただくため 
現場で密着取材を。 
まさか 広報課の密着取材って。 
宝生グループの力をもってすれば
造作もないこと。 
そこまで? 
[TV]はい 廃工場の2階を
住居に改装したようだね。 
[TV](並木)警部 こちらです。 
[TV]おっ 猫脚のバスタブだ
僕のと一緒。 
[TV](並木)えっ
警部 猫脚のバスタブに? 
[TV]えっ それが何か?
[TV](並木)あっ いえ。 
気持ち悪っ。
[TV]女性の身元は? 
[TV]神岡 美紀 28歳。
この部屋の住人で 
アパレルメーカーに勤める
OLです。 
[TV]特に外傷はないようだが
自然死という線も 
あるんじゃないのかい? 
[TV](山繁)その可能性もありますね。死亡推定時刻は昨夜の2時前後。 
けさ 友人が発見したときには 
チャポン
顔が水に漬かっていたそうです。 
[TV]溺れ死んだということか。 
[TV]風呂に入る前に ずいぶん 
酒を飲んでいたようですね。
[TV]これは事故だね。 
[TV](並木)確かに飲酒や居眠り
体調の急変などが原因で 
入浴中に溺れるケースってのは
たまにありますけど。 
[TV]うん 特に盗まれた物は。 
[TV]それが 金目の物が盗まれた
形跡は まったく。 
[TV]じゃ 間違いない。
事故死だよ アクシデンツ。 
僕が捜査するほどでもないね
後は任せたよ お疲れちゃん。 
もう終わり? 
[TV](宗森)第一発見者の
久保 早苗さん お連れしました。 
[TV](江尻)神岡 美紀さんの
会社の同僚だそうです。 
[TV](並木)捜査を担当します
国立署の…。 
[TV]風祭です。 
ええ 京一郎と呼んでもらっても
構いません。 
私が あなたのお話を じっくりと
お聞きしましょう お嬢さん。 
こっち。 
がぜん やる気を出されましたね。 
美人だからよ。 
[TV]神岡さんと
同じ職場だそうですね。 
[TV]ええ 洋服のデザインの仕事を。 
[TV]ほう デザイナーですか。 
[TV]いかがですか?
このオーダーメードは。 
ここで自慢? 
[TV]あっ そう言われても。 
あっ うちの会社は
カジュアルな服が専門ですし 
私たちも
雇われの社員デザイナーなので。 
[TV](並木)けさは なぜ ここに。 
[TV]あっ
美紀は服をたくさん持っていて 
私も たまに借りてるんです。 
それで今日も約束を。 
[TV](並木)この部屋で
何か変わっていることは。 
[TV](早苗)あっ そんなに 
しょっちゅう来てるわけじゃ
ないんですけど。 
[TV](並木)神岡さんを
恨んでいた人とかは。 
[TV]あっ 会社の後輩は
よく いびってましたけど 
それより やっぱり。 
[TV]やっぱり? 
[TV]あっ 男だと思います。 
いろんな男に
貢がせていたみたいなので。 
[TV]貢がせていた。
相手は分かりますか? 
[TV]あっ 詳しくは分かりませんが 
とにかく
たくさんいたようですよ。 
[TV]あれ?
[TV](並木)どうしました? 
[TV](早苗)あっ ここに
帽子があったはずなんですけど。 
[TV]おっ。 
確かに
ここに1カ所だけ空いてますね。 
[TV](早苗)ええ
美紀は帽子が大好きで 
必ず この棚を
全て帽子で埋めていたんです。 
[TV](並木)しかし
たまたま 1つ なくしたとか 
そういうことも
あるんじゃないですか? 
[TV](早苗)あっ
まあ そうかもしれないですけど 
この棚を帽子で埋めないと
落ち着かないって いつも。 
[TV]では
犯人が帽子を持っていったと。 
[TV]はい はい はい はい
はい はい。 
今 はっきりと見えましたよ
犯人の人物像が。 
犯人は帽子を持ち去った。
つまり 
帽子が大好きなのさ。 
ハァ 事件解決は絶望的ね。 
捜査の様子は 後ほど
編集した物を送らせますので 
風祭警部のミラクルを
信じましょう。 
でも どうして
帽子が なくなったのかしら。 
あっ 分かった。
犯人は きっと おしゃれ泥棒よ。 
お嬢さま。 
もう 冗談に決まってるでしょ。 
ちょっとは
「ウケる」とか言ったらどうなの? 
いや 「ウケる」は ちょっと。 
ああ 何か
あなたと 一日中 一緒にいたら 
余計 具合が悪くなりそう。 
そうだ 帽子よ 帽子。 
帽子屋さんの藤咲さんを
呼んでちょうだい。 
新作の帽子を持ってきてって。 
お嬢さま
今日は療養に専念されませんと。 
大丈夫よ 帽子なら こうやって
寝たまま選べるから。 
しかしながら。 
あなた 私を誰だと思ってるの? 
世界屈指のお嬢さま 宝生 麗子よ。 
どんな わがままだって許される。 
帽子が欲しいって言ったら
欲しいの。 
今すぐ呼びつけなさい。 
(幸太郎)はっ? 今すぐですか。 
[TEL](音楽)
申し訳ございません。 
お嬢さまが どうしてもと
おっしゃっておりまして。 
(幸太郎)ですが
ちょうど出先でして 
一度 店に戻りませんと 品揃えが。 
[TEL]あら 藤咲さん。 
あなた まさか 私のお願いが
聞けないなんて言わないわよね。 
(幸太郎)こっ
これは麗子お嬢さま。 
[TEL]今ある物だけでもいいから
すぐに持ってきて。 
かしこまりました。
今すぐ お伺いいたします。 
ああ 楽しみ。 
それまでに少しは
楽になってるといいんだけど。 
あれ? 何か変な臭いがするけど。 
何やってるのよ。
腰に効く 
特製の漢方薬でございます。 
うえ まずそう。 
私 本場 中国にて 
国家薬剤師の資格を
取得しております故 
ご安心ください。 
そんな資格 持ってたの? 
お飲みくださいませ
楽になるはずです。 
はい あん。 
良薬 口に苦しでございます。 
寝る 藤咲さんが来たら起こして。
かしこまりました。 
藤咲さまでございますね?
あっ はい。 
あっ お待ちしておりました。 
(幸太郎)おっ これは麗子さま
ご無沙汰をしております。 
腰の方は大丈夫でございますか? 
うん 平気。 
お久しぶりね。 
影山 藤咲さん
私が お気に入りの帽子屋さんで 
季節ごとに
新作を届けてもらっているの。 
麗子さまが小学生のときからで
ございますから 
かれこれ15年になりますか。 
昔から あなたが来る日は
楽しみで仕方がなかったわ。 
今日は悪かったわね
急に呼び出したりして。 
とんでもございません。 
何といっても麗子さまは
うちの店にとって 一番の か…。 
んっ? か? 
あっ とにかく
本日も世界中で仕入れてきた 
えりすぐりの帽子を
お持ちいたしました。 
うわ すてき。 
あなた 何 仏頂面してるのよ。 
これだけの帽子を目の前に
よく ときめかずにいられるわね。 
さすが麗子さま 帽子の魅力を
よく分かっていらっしゃる。 
羽根をあしらったセーラーハット。 
ベロアテープの付いたクローシュ。 
淡いピンクの変形ブリム。 
まあ
これらは 正直 申し上げまして 
持っていなくても
何ら日常生活に支障は来しません。 
いわば無駄の極み。 
それでも人は帽子を買う。
それは なぜ? 
そこに帽子があるからよ。 
ウィ。 
理屈ではないのです。
人々の心を幸せで満たしてくれる。 
それが帽子なのでございます。 
ああ 何て楽しいのかしら
帽子選びって。 
いっそ
今 持ってるのを 全部 捨てて 
ここにあるのと
総取っ換えしちゃおうかしら。 
捨てるなんて
とんでもありません。 
帽子には職人の魂と遊び心が
凝縮されているのです。 
それは まさにアート。 
セザンヌの絵画 ロダンの彫刻
まったく同じ物です。 
一生
大切に扱わなければなりません。 
おっしゃるとおりね。 
さあ
どんどん お買い求めください。 
何せ麗子さまは うちの店にとって一番の かもでございますから。 
んっ? かも? 
≪(ハトの鳴き声) 
ハト?
ハト そう ハトです ハト。 
伝書バト? 
[TV]「神岡 美紀さんの
勤めていた会社です」 
「まずは被害者の身辺を洗う。
捜査の鉄則ですからね」 
ご自由にご覧くださいませ。
これは。 
さっきの捜査の続きね? 
はい。
捜査? 
今 行われている 事件の捜査よ。
宝生家の力を駆使して 
私のところに
映像を届けさせているの。 
あっ そういうことでしたら
私は また出直してまいります。 
お仕事の
邪魔をしてもなりませんし。 
駄目よ
まだ帽子を選んでないでしょ。 
あっ しかし。
では 
藤咲さんも
一緒に映像をご覧いただいては。 
とんでもない。
私は ただの帽子屋でございます。 
そうよ 素人に見せてもね。 
しかし 今回の事件は 
帽子が
現場から なくなっていたという 
奇妙な事件。
帽子の専門家である藤咲さんの 
意見をお伺いするのも
良いのではないかと。 
帽子が なくなっていた。 
うん そうね いいかもしれない。 
まあ どうせ
役に立たないでしょうけど。 
あっ はっ?
廃工場の2階に住んでいた 
神岡 美紀という 28歳の女性が 
バスタブの中で
溺死した状態で見つかったの。 
これは
神岡 美紀が勤めていた会社で 
聞き込みをしているところよ。 
[TV](音楽) 
[TV]「うん 落ち着きますね。
これは確かショパンでしたか」 
[TV](美紀の上司)「うん いいえ
うちの会社の社歌です」 
「社員が もう お遊びで作った
曲なんですけどね アハハハハハ」 
[TV]「社歌? あっ いや
シャカシャカしてるからね 
僕も そう思いましたよ」
嘘つけ。 
[TV](並木)「神岡 美紀さんの
最近の様子は」 
[TV]「ああ 特に変わったことは」 
[TV]「誰かに恨まれていたとか」
[TV]「恨ま… まさか まさか」 
「神岡君は仕事もできるし
後輩の面倒見もいい」 
「もう ホントに もう
ホント… ごめんなさい」 
「素晴らしい人間でした」 
「あの こちら
うちのヒット商品なんですが 
全て神岡君のデザインです」 
「彼女には
期待してたんですけどね」 
[TV](並木)「まあ 事故死の可能性も
あります。 特に持病などは」 
[TV]「会社の期待が大きかった分 
プレッシャー プレッシャー
大きかったのかもしれませんね」 
「以前
自殺してしまったデザイナーも 
いるくらいですからね」 
[TV]「自殺?」 
[TV]「はい はい はい はい
はい はい はい」 
「並木君 僕には事件の真相が 
分かってしまったよ」
[TV]「えっ?」 
[TV]「僕の予想したとおり
これは自殺さ」 
さっきは事故だって言ったくせに。 
[TV]「こういう
交通事故の現場を見ると 
僕は手を合わさずには
いられないんですよ」 
何のアピール? 
(幸太郎)この人は。 
恥ずかしいけど 私の上司なの。 
風祭モータースの御曹司で 
刑事としては大先輩なんだけど
推理力は小学生以下よ。 
そろそろ
ティータイムにいたしましょう。 
いいわね。 
せっかく帽子屋さんも
来ていただいてるので。 
あなた 何 着けてるのよ。 
ウサギ? 
まさか 帽子屋とウサギとアリス。 
そうです アリスの
ティーパーティーでございます。 
この場面を 一度 やって
みたかったのでございますよ。 
アホらしい。 
懐かしいな。
小さいころ 娘も読んでいました。 
ほう 藤咲さんには お嬢さまが。 
あっ ええ。 
そうだったの? 娘さん お幾つ? 
麗子さまと同じぐらいの年です。
へえ。 
なので いつも娘に似合う帽子を
選んでいるようで 
とても楽しい仕事を
させていただいております。 
カワイイの?
えっ? 
写真ぐらい持ってるんでしょ?
見せてよ。 
あっ いえ ご勘弁ください。 
いいから見せて。 
はい。
はい。 
娘の幸代です。 
カワイイわね。 
私の方がカワイイけど。 
[TEL] 
はい。
具合は どうだね? 宝生君。 
[TEL]おかげさまで
少し楽になりました。 
こちらも絶好調さ。 
被害者の携帯を調べたところ 
重要な容疑者が
3人 浮かび上がってね。 
僕が
最初から にらんでいたとおり 
やっぱり これは 殺しだよ。 
[TEL]そうですか。 あの 警部。 
何だね? 宝生君。 
最初は事故死だと思って
やっぱり自殺だと思って 
でも やっぱり殺人だな これは
なんて思ったりしてないですよね。 
そっ そんな ぶれぶれな推理を
しているわけがないだろう。 
なっ 何 言ってんだ 君は。 
[TEL]なら いいんですが。
容疑者の絞りこみ 
頑張ってください。 
どうされました? 
次の映像が届くまで
しばらく時間がありそうだから。 
うん 迷っちゃうわ。
また後日 
麗子さまにお薦めの帽子を
持ってまいりますので 
それを見てから
お決めになったら。 
うん じゃ そうする。
はい。 
(ハトの鳴き声) 
容疑者3人への 聞き込みが 
終わったようでございます。
見せて。 
まずは 米山自動車整備工場 社長
米山 昇一 43歳 独身。 
神岡 美紀が住んでいた部屋の
大家だそうです。 
[TV](米山)「まさか
亡くなったなんて」 
[TV]「美紀ちゃんは2年くらい前に
車の修理で うちに来て 
それで知り合ったんです」 
[TV]「彼女は
いつから あの場所に?」 
[TV]「半年くらい前
彼女の部屋の契約が切れたんで 
だったら
うちの 前 使っていた工場の 
2階が空いてるけど どうって」 
[TV](並木)「失礼ですが
神岡さんとは 
どのようなご関係で」
[TV]「んっ まあ 
ご想像のとおりです」
[TV]「あっ」 
「ちなみに昨夜の2時ごろは」
[TV](米山)「2時?」 
「あっ それなら
家のソファで爆睡してましたよ」 
「深夜の1時ぐらいまで
ここの連中と 
飲んだくれてましたから」
[TV]「ところで米山さん」 
「あなた さぞかし いろんな車を
見てきたんでしょうが 
そんな あなたが 好きな車は?」 
[TV]「そりゃ もちろん
風祭モータースですよ」 
[TV]「ハハハハハ…」 
「やはり理由はデザインですか?」 
[TV]「いえ 何しろ うちの工場に
持ち込まれる故障車の中で 
風祭が 断トツ
ナンバーワンなんですよ」 
「あんなに壊れやすい車
造ってくれて 
感謝状 贈りたいぐらいですよ」 
[TV]「そろそろ行こうか 並木君」 
並木さん 今 ツッコむところ。 
続いて 安田 孝彦 31歳
現在 無職。 
神岡 美紀の元カレですが 
貢いでいた男の1人に
すぎないようでございます。 
[TV](安田)「死んだって そんな」
[TV]「神岡さんとは最近まで 
お付き合いを
されていたそうですね」 
[TV](安田)「はい 全て捧げました」 
「デートのために
給料を 全部 使い 
プレゼントのために
ボーナスをつぎ込み 
会社の金に手を付け
揚げ句の果てに 
彼女とのデートのために使う車を
わざわざ買わされたんです」 
[TV]「ほう どんな車を?」 
[TV]「風祭モータースの車ですよ」 
[TV]「彼女は
さぞかし喜んだことでしょう」 
[TV]「いいえ 彼女は
別れ際に こう言ったんです」 
「『私 風祭の車に乗ってる男って
嫌いなの』って」 
「悔しくてね
車 すぐに売りましたよ」 
[TV]「あんた
それで 彼女を恨んで 昨日」 
[TV]「まさか。 僕は
美紀とは もう関係ありません」 
[TV]「嘘をつけ。 おい」 
最後は 増渕 信二 57歳
国立市立大学の教授です。 
[TV](増渕)「神岡君は
私の教え子だった」 
「亡くなったということは
すでに聞いている」 
[TV]「では なぜ われわれが
あなたを訪ねて来たかも」 
[TV]「確かに私は
彼女と何度か食事はした」 
「だが何もないんだ」 
「金を貢がせるだけ貢がせておいてあの子は」 
[TV]「あなたが
デートに使っていた車は?」 
[TV](増渕)「んっ? 風祭だが」 
[TV]「いい車に
乗ってらっしゃいますね」 
[TV]「んっ でも1週間前に
下取りに出したがね」 
[TV]「下取り?」
[TV]「故障が多いんだよ 風祭は」 
「今 新車を待ってるとこさ」 
[TV]「でも
デザインは一流でしょうが」 
[TV]「あっと 何なんだ 君は」
[TV]「あの 1つだけ」 
「昨夜の2時ごろは どちらに」 
[TV](増渕)「んんっ
自宅で1人で仕事をしてたよ」 
「あんな雨の中
出掛けるわけないだろ」 
「ガウ ガウ」 
[TV](ため息) 
[TV](せきばらい) 
[TV]「はい はい はい はい
今 はっきりと分かりました」 
[TV](並木)「事件のことで
何か気付かれたと」 
[TV]「何だかんだ言ってもね
皆さん風祭が大好きなんですよ」 
[TV](並木)「故障が多いですけどね」
ようやく並木さんのツッコミ。 
[TV]「え みんなの 風祭 京一郎が
お伝えし…」 
本日の捜査は以上でございます。 
このまま警部に任せていたら
迷宮入りは確実ね。 
あの では もう遅くなりましたし
私は そろそろ。 
お嬢さま 藤咲さんのご夕食も
ご用意させていただきましたが。 
そうよ ゆっくりしていってよ。
一緒に食べましょ。 
あっ とんでもない そんなこと。 
あら 私とのディナーが
嫌だっていうの? 
いや そういうわけじゃ
ございませんが 
麗子さまの腰の具合を。 
あっ それなら ご心配なく。 
そろそろ 漢方薬も 
じゅうぶんに効いたころで
ございますので。 
なっ 何するのよ。 
腰を完治させるのでございます。 
私 整体師の資格も
持っております故 
ご安心を。
待って 心の準備が。 
1 2 3で
ぐいっとやりますので。 
1 2 3で ぐいね。 分かったわ。 
それでは参ります。 
1 はい。 
痛い。 
(ハトの鳴き声) 
お嬢さま 腰の調子は
いかがでございますか? 
すっかり治ったわよ
この嘘つき執事。 
それは ようございました。
もう 麗子お嬢さま完全復活よ。 
犯人だって
分かっちゃったんだから。 
えっ 本当ですか?
ええ 犯人は 
増渕 信二よ。
あの大学教授。 
そう やっぱり事件解決の鍵は
なくなった帽子よ。 
彼は 神岡 美紀を殺害した後 
帽子を変装に使ったの。 
それができるのは
体の小さい増渕だけよ。 
なるほど
さすがは麗子さま 名推理です。 
まあね。
どうかしら影山 私の推理は。 
ほら 何か言ってごらんなさい。 
何なら
「秀逸でございます」なんて 
褒めてくれちゃっても
構わなくてよ。 
どうしたの? さあ
素直な気持ちをおっしゃいなさい。 
よろしいのですか?
素直に申し上げても。 
ええ どうぞ
遠慮は いらなくってよ。 
ならば遠慮なく。 
失礼ながら お嬢さま。 
お嬢さまは冗談をおっしゃって
いるのでございますか? 
えっ?
もし そうであるならば 
「ウケる」でございます。 
あっ 空耳でしょうか
今 影山さんが妙な言葉を。 
そうね
確かに私は あなたに注意したわ。 
私が冗談を言ったときぐらいは
「ウケる」ぐらい言いなさいってね。 
はい そこで 今 そのように。 
でも 今 私は
一言も冗談なんて言ってない。 
真面目に考えて推理を語ったの。 
それを「ウケる」ですって? 
この無礼者が。 
いえ バカにしたわけでは。 
その帽子の取り方が
バカにしてるっつうの。 
だいたい
私の推理の どこが おかしいのよ。 
お嬢さま 犯行時刻は
昨夜の2時前後でございますよ。 
ましてや昨夜は大雨。
人通りの少ない現場で 
変装する必要など
ございましょうか。 
ですから
私は てっきり ご冗談かと。 
だから冗談じゃなくて
真面目に推理したの。 
でしたら なおのこと
「ウケる」でございますが。 
うるさい もう二度と私の前で
しゃべんないでちょうだい。 
で? あなたには
犯人が分かるっていうの? 
このドS執事が。 
では 私は これで。 
待ちなさい。
はい。 
影山さん もう しゃべっても
構わないそうですから 
事件の真相を
教えていただけないでしょうか。 
かしこまりました お嬢さま。 
ただし
まだ お食事の途中でございます。 
謎解きは
ディナーの後にいたしましょう。 
すっかり ごちそうになりまして。 
いいのよ そんなの。 
そんなことより影山
謎を解いてもらおうじゃない。 
今回の事件の最大の謎は やはり
帽子が なぜ なくなったのか。 
これでございましょう。
そうね 私も そう思うわ。 
とすれば やはり ここは 
藤咲さんのお知恵を
お貸しいただけますでしょうか。 
ちょっと あなた犯人が
分かってるって言ってたじゃない。 
ええ おぼろげながら。 
しかしながら 帽子が消えた謎が 
いまいち
よく分からないのでございます。 
嘘つき。 やっぱり あなたにも
謎は解けてなかったんじゃない。 
犯人が
帽子を持ち帰ったとするならば 
それは
犯人にとって必要な物だったと 
推測されるわけでございますが 
藤咲さん そもそも帽子とは 
どのような役割を
果たす物なのでございましょうか。 
え 役割ですか。 
そんな子供みたいな質問。 
藤咲さん 教えてやってちょうだいこのバカ執事に。 
ハハ そうですね 
帽子には 日差しを遮ったり
頭を保護する役割がございますが。 
なるほど それだけですか。
となると 
帽子とは 大して役に立たない物
なのでございますね。 
そんなことありませんよ! 
他にもあります。 
まさか 他にもあるのですか?
役に立つことが。 
もちろん。 
例えば このウエスタンハット。 
アメリカの開拓時代に
広まった物ですが 
実に様々な機能が
備わっております。 
機能? 
(銃声) 
暑い日には
こうして あおいだり 
火をおこすのに
風を送るにも便利です。 
ひっくり返せば 
卵やコイン 持ちにくい物を
たくさん運ぶことができます。 
そんなことまで。
これだけではありませんよ。 
ウエスタンハットの最大の利点は
何だか お分かりになりますか? 
いいえ まったく。 
ウエスタンハットの別名は
テンガロンハット。 
ガロンとは液体容積の単位で 
1ガロンは およそ3.8リットル。
テンガロンは10倍。 
(幸太郎)つまり
テンガロンハットには 
それぐらい多くの水を
くむことができる帽子 
という意味が
込められているのです。 
なるほど 水をくむ。
そんな使い方もあるのですね。 
それは 大変 興味深い
機能でございますね。 
推理の幅も
広がるものでございます。 
はっ そうですか。 
もしかして 犯人は帽子で 
湯船のお湯を
すくったんじゃない? 
お湯をすくった? 
現場に洗面器はなかったわ。 
つまり犯人は
神岡 美紀を殺害した後 
何らかの理由で湯船のお湯を
くみ出さなければならなくなった。 
そこで帽子を使って
お湯をくみ出したのよ。 
でも 使った帽子は びしょぬれ。 
だから
現場から持ち去ったってわけ。 
どう? この推理。
今度こそ秀逸じゃない? 
残念ながら
私は その推理に賛同しかねます。 
何よ せっかく
いい気持ちになってたのに。 
水をくむためなら 
犯人はキッチンにあった片手鍋を
使ったはずでございます。 
まあ そうね。 
じゃ あなたは
なぜ帽子が消えたのか 
分かったっていうの?
はい 藤咲さんのおかげで 
1つの有力な仮説が
浮かび上がりました。 
えっ?
何よ。 
お嬢さま
なぜ犯人は数ある帽子の中から 
あの空いた棚の場所にあった
帽子だけを選んだのでしょうか。 
それは たまたまじゃない? 
いいえ 空いていた棚は 
手の届きづらい場所で
ございました。 
意図的に あそこにあった帽子を 
1つだけ選んだものと
考えられます。 
犯人が1つだけ選んだ帽子って
どんな帽子よ。 
それは やはり 
他の帽子にはない機能を備えた
帽子ということになります。 
他の帽子にはない機能。 
はい 一口に帽子と言っても
あのように素材も形も様々。 
しかし ある帽子だけが 
特別な機能を
備えているのでございます。 
そう 麦わら帽子だけが。 
麦わら帽子? 
それじゃ
お湯は くめないじゃない。 
お湯をくむのではありません。 
麦わら帽子は 帽子の中では唯一
お湯を切る道具 
すなわち ざるとして使うことが
できるのでございます。 
ざる?
あの部屋のキッチンには 
片手鍋くらいしか
ありませんでした。 
おそらく
ざるは なかったのでしょう。 
そこで犯人は苦肉の策として 
麦わら帽子をざるの代用品として
用いたものと思われます。 
まあ 確かに ざるとして使える
帽子は 麦わらだけね。 
でも何をしたのよ。
そばでも ゆでたっていうの? 
いいえ ざるは
湯切りに使うだけではありません。 
液体の中から固形物のみを
取り出す際にも役立ちます。 
分かった 犯人は湯船の中に
何かを落としてしまった。 
それをすくい取りたかったのね。 
さようでございます。 
でも
問題は犯人が何を落としたかよね。 
それは ざるで すくわなければ
ならないような 小さな物。 
さらに お風呂の中では
見えづらい物でございます。 
お湯は乳白色だったわね。
それで見えづらいから。 
もしかして
コンタクトレンズとか? 
ええ 私も そう思います。 
そうか
犯人は 神岡 美紀を殺害する際 
うっかり湯船の中に
コンタクトレンズを 
落としてしまった。
それを取り出すために 
麦わら帽子を
ざるみたいに使ったのね。 
ということは
犯人はコンタクトレンズ愛用者ね。 
はい。
米山 昇一は 黒縁眼鏡 
安田 孝彦は 銀縁眼鏡だったわ。 
ということは じゃ やっぱり
犯人は 増渕 信二じゃない。 
影山 これで事件解決ね。 
ブブーでございます。
(不正解音) 
もう 何でよ。 
犯人が コンタクトレンズ
愛用者であるという推理は 
正解だと思われます。
しかしながら 
増渕 信二が犯人であると
決め付けるのは 
あまりに軽率でございましょう。
そうかしら。 
米山と安田は 眼鏡とコンタクトを併用していたかもしれません。 
また
増渕は裸眼の可能性もございます。 
じゃ
どうやって犯人を絞りこむのよ。 
お嬢さま 重要なのは 
犯人がコンタクトを
していたことではありません。 
犯人が 落としたコンタクトを
必死で見つけようとしたことが 
重要なのでございます。
それは拾うのが当然でしょ。 
もし私が犯人だとしても 
自分が落とした
コンタクトレンズを 
警察の手に渡したくはないわ。
おっしゃるとおり 
犯人はコンタクトを
警察に渡したくありません。 
それならば なぜ犯人は 
湯船の栓を 抜いて
しまわなかったのでしょうか。 
湯船の栓を抜いて 
コンタクトレンズをお湯と一緒に
流してしまえばよかったはずです。 
それじゃ事故死には
見せられないからじゃない? 
もう一度 お湯を入れれば
済んだはず。 
お湯をすくって
コンタクトを捜すより 
はるかに
そちらの方が効率的です。 
じゃ どうしても
コンタクトがないと困るから 
すくい取ったってことになるわね。 
なぜ困ったのでしょう。 
コンタクトが 両方 一度に
落ちることは まれでございます。 
おそらく落ちたのは片方だけ。 
片方の視力だけで
十分だったのでは。 
それも そうね。 
片目だけだと困ることでしょ? 
もしかして犯人は
現場に車で来てたんじゃない? 
それで暗い夜道を 片目で
運転して帰ることができなかった。 
昨日は
大雨が降っていたっていうし 
相当 視界が悪かったはずよ。 
どう? 影山。 
さすがは お嬢さま。 
この影山 脱帽でございます。 
何だか全然うれしくない。 
ていうか あなた
それが やりたかっただけでしょ? 
とにかく 犯人は
車を持っている人物ってことね? 
はい 殺人現場に行くのに
車を借りるとは思えません。 
おそらく
自分の車を持っている人物かと。 
ああ でも そんなこと分かるはず
なくない。 
はい 車の情報については 
風祭警部が容疑者3人に
根掘り葉掘り聞いておりました。 
安田 孝彦は 神岡 美紀に 
風祭モータースの車が嫌いだと
言われ 車を売却しております。 
増渕 信二は
1週間前に車を下取りに出し 
今 新車が来るのを待っていると
証言しておりました。 
警部の どうでもいい車トークが
こんなところで役に立つなんて。 
はい やはり
ミラクルなお方でございます。 
≪(ドアの開く音) 
はい はい はい はい はい。 
ひっ。 
ということは。 
犯人は 米山 昇一ね。 
すごい
犯人を当ててしまわれるなんて。 
じゃ これで事件解決ってことで。 
乾杯。 
何するのよ。
お嬢さま 
事件は まだ解決しておりません。 
米山 昇一は
犯人ではございません。 
えっ? 
米山は犯行時刻の直前まで 
社員たちと へべれけになるまで
飲んでおりました。 
そんな状態で 車 運転し
神岡 美紀を殺害し 
コンタクトを捜したとは
とうてい 思えません。 
そんなこと言ったら 
じゃ 今までの推理は 全部
無駄だったってことじゃない。 
いいえ これまでの推理によって
3人の容疑者たち全員が 
犯人ではないということが
分かりました。 
つまり 真犯人は
他にいるということでございます。 
じゃ 捜査は振り出しってこと? 
ご安心ください お嬢さま。 
洞察力と推理力を働かせれば
これまでに得た情報だけで 
真犯人に たどりつくことが
できるはずでございます。 
分かった あの会社の上司ね。
実は不倫関係だったとか。 
いいえ 違います。 
じゃ 誰よ。 
私が思いますに 真犯人は。 
あなたではありませんか?
藤咲 幸太郎さん。 
まさか あなたが
冗談 言うと思わなかった。 
ウケる。 
何よ あなた まさか
本気で言ってるの? 
はい。
失礼よ 影山 
藤咲さんに謝りなさい。
藤咲さん ご無礼を承知で 
お話しさせていただきます。
いいかげんになさい。 
あなた 何 言ってるのよ。 
藤咲さんは 神岡 美紀とは
何の関わりもないのよ。 
いいえ 1つだけ
はっきりとした接点がございます。 
接点? 
藤咲さんは
けさ 電話で お話をしたとき 
神岡 美紀が勤めていた
会社の前におりました。 
えっ?
[TEL](音楽) 
あのとき
一瞬だけ漏れ聞こえた曲は。 
《うん 落ち着きますね。
これは確かショパンでしたか》 
(美紀の上司)《うん いいえ
うちの会社の社歌です》 
会社で流れていた曲で
ございました。 
《はっ? 今すぐですか》 
つまり けさ藤咲さんは 
あの場所にいたものと。
≪(音楽) 
何で そんな所に。 
祈っていたのでございましょう
冥福を。 
冥福? 
この箱のマークは
これと一緒でございます。 
つまり 藤咲さんは けさ 
この場所で亡くなった方に
帽子を捧げ 祈っていた。 
誰に祈ってたっていうのよ。 
藤咲さんは
こう おっしゃっておりました。 
《いつも娘に似合う帽子を
選んでいるようで 
とても楽しい仕事を
させていただいております》 
藤咲さんは
娘の幸代さんに似合う帽子を 
買い求めておられました。 
つまり あれは
亡くなった幸代さんに捧げた 
帽子だったのではありませんか? 
そんな。
何 勝手なこと言ってるのよ。 
お嬢さま 神岡 美紀の上司の言葉
覚えてらっしゃいますか? 
《以前
自殺してしまったデザイナーも 
いるくらいですから…》 
藤咲さん あなたが帽子を捧げた
あの場所は 
亡くなった幸代さんが 会社から 
飛び降りた場所だったのでは
ありませんか? 
待って。 幸代さんが あの会社に
勤めていた証拠なんて 
ないじゃない。
その証拠ならございます。 
神岡 美紀がデザインした 
洋服でございます。
洋服? 
《こちら
うちのヒット商品なんですが…》 
あの服は幸代さんのデザインと
全て一緒でございました。 
それって。 
幸代さんは 神岡 美紀と
同じ会社で働いていたのです。 
そして 神岡 美紀は
幸代さんのデザインを盗作した。 
(幸代)《美紀さん
どういうことですか?》 
《これ 私のデザインですよね》
(美紀)《あんた 
よく そんなことが言えるわね》
(幸代)《美紀さん》 
(美紀)《皆さん
聞いてください》 
《この子 私がデザインしたのを
自分のだって言うんですよ》 
《ひどくないですか?》 
同僚の 久保 早苗の
証言によれば 
神岡 美紀は 会社内で
執拗に後輩をいじめていた。 
幸代さんも執拗な嫌がらせを
受けていたのかもしれません。 
それを苦に幸代さんは。 
そして 藤咲さんは 神岡 美紀を。 
嘘よ。
そんなの全部 でっち上げよ。 
私は 小学校のときから ずっと
藤咲さんのことを知ってるの。 
帽子が大好きで
いつも笑顔で優しくって。 
影山 あなたの間違いよ。 
藤咲さんが犯人だっていう
決め手は どこにもないわ。 
はい
確かに全て私の想像でございます。 
しかしながら もしも この想像が
全て正しいとするならば 
決定的な証拠が
残されているはずでございます。 
えっ?
犯人は ぬれた麦わら帽子を 
持ち帰りました。
しかし もしも犯人が 
帽子への並々ならぬ愛着を
持っている人物だとするならば 
果たして
その帽子をどうしたでしょうか。 
そんなの 捨てるなり焼くなり。 
いいえ お嬢さま 犯人は 
帽子をセザンヌの絵画や
ロダンの彫刻と同じ 
芸術作品だと捉えている
人物でございます。 
だから彼には 帽子を
始末することができなかった。 
何を言ってるの?
そんなときです。 
とあるご令嬢から 
急いで来てくれないかという
依頼を受けます。 
彼は困ったはずです。 
《かしこまりました。
今すぐ お伺いいたします》 
何しろ 証拠の品を
車に載せたままだったのですから。 
そこで 違う帽子が入っていた箱に麦わら帽子を隠した。 
しかし 結局 
この屋敷に持ち運ぶことに
なってしまったのでございます。 
でも ここには
麦わら帽子なんてないじゃない。 
はい あのとき台車には 
1つ 箱に入っていない帽子が
ございました。 
つまり本来なら 箱の数よりも
帽子が1つだけ多いはずなのです。 
しかし 今 ここには 
箱の数だけしか
帽子は出ておりません。 
それって。 
はい まだ1つ 
箱の中に隠されたままだと
いうことでございます。 
この証拠となる麦わら帽子が。 
いつからですか?
いつから私が怪しいと。 
初めてお会いしたときです。 
一流の帽子を扱っていらっしゃる
あなたが 
1つだけ
商品を箱に入れていないのは 
おかしいと思い。 
《あっ それは》 
《急でしたので
麗子さまには そぐわない物も》 
《それは お見せするほどの物ではありません》 
《お気になさらず》 
《お嬢さまは より多くの帽子が
あった方が喜ばれますので》 
残っていた あの箱に
興味を持ったのでございます。 
じゃ 私は 最初っから
あなたの 手のひらの上で 
踊らされていただけ
だったんですね。 
幸代は昔から
おしゃれが大好きな子でした。 
洋服のデザイナーになりたいと
言いだしまして 
2人で よく話をしたんです。 
娘がデザインした服と
私が選んだ帽子で お客さまを 
トータルコーディネートできたら
いいね。 
それで 知り合いのつてを頼って
私が あの会社を紹介したんです。 
(幸太郎)《はい コーヒー》
(幸代)《あっ ありがとう》 
(幸太郎)《大丈夫か?
大変だったら辞めてもいいんだぞ》 
《大丈夫だって》 
《お父さんのおかげで
入れた会社なんだから》 
《私 絶対 頑張るね》 
《そっか ハハハ》 
(幸太郎)《ふん フフ》 
(幸太郎)私はバカでした。 
そのとき 娘が会社で
いじめられてることなんて 
まったく気付かずに。 
《幸代》 
(幸太郎)それから 娘が なぜ
自殺をしたのかを調べました。 
それで あの女が幸代に 
嫌がらせを続けていたことを
知ったんです。 
私は昨日の夜 
彼女が帰宅してきたところで
話をしました。 
《知らないわよ 私は》 
《あなたが殺したとは
言いません》 
《でも お願いします》 
《せめて娘の前で
謝ってくれませんか》 
《だから知らないって》 
《もう帰ってよ
あした仕事なんだから》 
《警察 呼ぶわよ》 
(幸太郎)それは
幸代がデザインした服でした。 
(幸太郎)それで
初めて知ったんです。 
(幸太郎)彼女が幸代のデザインを
盗んでいたということ。 
(幸太郎)あの女は
娘の命を奪っただけじゃなく 
私たち親子の夢を盗んでいた。 
私には
どうしても それが許せなかった。 
(幸太郎)その後 
麦わら帽子を使って
コンタクトを拾い。 
(幸太郎)入浴中に 事故で
死んだように見せ掛けるために 
彼女をお風呂に入れたんです。 
(幸太郎)それから朝まで 
どこをどう走ったのか
覚えていません。 
でも やっぱり 娘に
報告しておこうと思いまして。 
そのとき電話が鳴ったんです。
[TEL] 
これが事件の全てです。 
藤咲さん。 
今回 私は帽子を 
殺人事件の道具に
使ってしまいました。 
これは帽子への冒とく。 
帽子を愛する者として
あるまじき行為です。 
だから最後くらい 
正しい帽子の使い方を
させていただきます。 
時に帽子は 意思伝達の
手段としても使われます。 
こうすれば相手に対し
最大の敬意を表すこともできます。 
申し訳ございませんでした。 
ええ そうですか。 
[TEL]宝生君 僕が最初に
推理したとおりの結果だったよ。 
犯人なんだがね
やっぱり帽子が大好…。 
藤咲さん
さっき国立署に出頭したって。 
そうでございますか。 
今でも信じられない。 
何で あの藤咲さんが。 
帽子と一緒でございましょう。 
親が 子供 思う気持ちに
理屈などございません。 
無償の愛というものは 
それほどまでに人を強く
突き動かすものだということを 
お忘れなきよう。 
でも どんな事情があっても 
罪を見逃すわけには
いかないわよね。 
私 逮捕しないで
自首を勧めちゃったけれど 
刑事としては甘かったかしら。 
名裁きでございましたよ
保安官殿。 
(泣き声) 
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